アトピーの治療に使われる塗り薬にはステロイド剤と非ステロイド剤の2種類がある。このうちのステロイド(副腎皮質ホルモン)剤には、炎症を起こして痛んだ皮膚を正常に戻す効果がある反面、副作用が強いのも特徴。ステロイドはアトピー性皮膚炎を治すものではなく、炎症(赤み・かゆみ)を一時的に抑えるものである短期間に使えば炎症が抑えるというすばらしい効き目があるものの、慢性的に使い続けると最終的に効きにくくなり、やめればリバウンド(アトピー症状が急激に悪化する状態)をおこすこともある。仮にステロイドによるリバウンドを離脱できても、もとからあるアトピー症状そのものが治るわけではない。あくまでステロイドにより皮膚炎がおさまるだけなので、ステロイド剤がアトピーの治療に効果があると言っても、ステロイド剤をむやみに使うのは危険なのである。
◇ステロイドとは:ステロイドは、副腎皮質から分泌される生命維持に欠かせない非常に重要なホルモンだが、それを常に外から人工的に与えると、副腎がなまけ、自分でホルモンを作らなくなってしまう。そして、ステロイド剤に頼るようになり悪循環となってしまう。
◇ステロイド剤の常用はアトピーの治癒を長引かせる:重症で治りにくいアトピー性皮膚炎の患者が増えているといわれている。このような人たちの多くは、ステロイド剤を常用し、からだや皮膚の抵抗力が落ちてしまった人たちである。またステロイド剤を常用すると、
・顔が満月のように丸くなるムーンフェイスになる・毛細血管が拡張する・皮膚がもろくなり出血しやすくなる
・皮膚が薄くなる(肌のみずみずしさを保つコラーゲンやエラスチンを作る元となる繊維芽細胞が壊される)
・糖尿病や胃潰瘍になりやすくなる ・副腎の機能を落とす・ステロイドを自分で作らなくなる ・体の免疫力を低下させるなどの、副作用もでてきる。そして、皮膚そのものを萎縮させてしまい、ますますアトピーを悪化させてしまうこともある。